革命的悪文日記

ネコに飼われている学生が悪文で色々書いています

エリア別コンビニの客層に関して

 年末から別店舗にも勤務するようになりまして、いろいろと気づきがあったのでつらつらと書いていきます。

 

 別店舗は出来て半年もない店舗なんですけれど、以前から勤務していた店舗からしたら非常に楽ですね。業務的な楽さがあるかどうかと聞かれれば日中の荷受け業務等が新店舗ではあるので楽ではないんですけれど、客の対応が非常に楽です。

 

ごりゃーときん「そちらのクーポンは当店ではご利用いただけません」
旧店舗「なんでよ! なんで使えないの!(しばらくごねる)」
新店舗「あらそうなの。じゃあこれで」
 旧店舗ではしばらくごねる。ごねても結果は変わらないのにごねる。

 

ご「そちらの商品現在切らしておりまして」
旧店舗「なんでよ! なんで無いの!」
新店舗「あ、そう。じゃあこっちで」
 上のクレームでもそうだが、「なんで?」と聞かれて理由を説明しても納得されることは決してない。新店舗では理由を説明したら納得してくださる“お客様”しかいない。

 

ご「ありがとうございました」
旧店舗「(無言で奪うように立ち去る)」
新店舗「ありがとねー」
 この一言で救われる感じがする。承認欲求が満たされる。

 

職業。
 栄誉の魅力というのは、それをどんなものと結びつけても、たとえ死とであっても、人がそれを好むほどに大きいものである。

パスカル, 前田陽一・由木康訳『パンセ』中央公論新社, p109(1973)

 と指摘されるほど職業において承認欲求は重要なものである。

ご「ほかのお客様と違う対応をするわけには…」
旧店舗「は? なんでよ」
新店舗「(そもそもそんなクレームが入らない)」
 旧店舗では特別扱いしてもらって値引きなどのサービスを受けようとする人がたまにいる。何度「お客様は神様だろ!」という言葉を聞いたことか。

 

ご「こちらのクレジットカードはご利用いただけません」
旧店舗「なんでよ!」
新店舗「あ、ごめん。利用期限切れていたわ~ごめんね~」
 おそらく限度額や支払いに遅延が生じていたりすると利用が止められる仕組みになっている(レジの情報からでは明確に判断されるものではないが)。新店舗のほうではそれは見たことがない。新店舗はクレジットカードや電子マネーによる支払いが多く、現金での売り上げは旧店舗のほうが20万円ほど高い。

 

 色々と要因を考えてみたんですけれど、新店舗の周りには古くからの地主さんが多く、地主さんが運営しているワンルームマンションも多かったりで生活が安定している人々や、移住してきた若い人が多いエリアになるんですよね。対して旧店舗の周りには生活保護者が多いエリアがあったりして収入がそれほど高くないエリアなんですよ。こういうところからモラールの違いが生じるんでしょうか。

 

 こんな話を広げたら新潮とか文春新書あたりから「移住先はコンビニで選べ」みたいな新書がありそうですよね。
第一章「コンビニからみる社会現象」の第二節「エリア収入におけるコンビニのモラールについて」みたいに解説がされてそう。だれか書いて。引用文献に入れて。

“A店で報告されたクレームでは店舗で対応不可能なクレームが目立つが、B店では店舗で対応不可能なクレームは一切ない(複数の店長から報告されているため、報告書の差はないとする)。調べてみるとA店周辺のエリアとB店周辺のエリアを比較した場合、B店のほうが収入が高く、犯罪発生率も低いということが分かった”みたいな感じの文章が入っていそうですよね。

 

 

 労働は業務だけではなく、その周辺の環境によって“やりがい”が変わってくるものでして、離職率の高い職場は仕事がキツく、尚且つそういう承認欲求を満たせない職場だと思うんですよね。せめてどちらかが満たすことができれば~~と思うんですけれど、求人広告に「やりがいがあって~~」とか掲載したらあっという間にブラックな求人広告に早変わりするので何か考える必要がありそうな気がします。

 

 

パンセ (中公文庫)

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近代の労働観 (岩波新書)

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